どうも、古文攻略塾おやぶんのあっしーです。
形容動詞は、古文を読む上では必ず必要な知識になります。
特に「どれが形容動詞でしょう?」という識別問題はよく出題されます。
この記事では、形容動詞の活用、形容動詞で入試に出るポイント
について分かりやすく解説しています。
目次
形容動詞とは
形容動詞とは「静かなり」や「堂々たり」など物事の性質や状態を表す語です。
働きは形容詞と変わりません。
活用の仕方が違うので区別されているだけです。
形容動詞で重要なことは意味と活用と識別です。
1、意味
まず意味ですが、頻出の形容動詞はある程度意味を暗記しておく必要があります。
形容動詞の意味をストレートに問う問題もよく出題されます。
形容詞ほど多くはありませんので、単語帳に乗っている形容動詞の意味ぐらいは完璧に暗記しておきましょう!
形容動詞の暗記のコツは漢字です。
例えば「あてなり」
漢字で「貴なり」意味は「高貴だ」です。
このように漢字が意味を強く反映しているのものも多くありますので覚えづらい物は必ず漢字を確認しましょう!
また、アプリは隙間時間に気軽に単語を暗記できるのでお勧めです。
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2、活用
次に形容動詞で重要なのは活用になります。
形容詞には活用があります。
活用があるとは、未然形や連用形などがあるということです。
形容詞の活用は2種類あります。
ナリ活用とタリ活用です。
メチャ簡単ですので、今覚えてしまいましょう。
ナリ活用形容動詞 活用表
ナリ活用はラ変型活用をします。
ラ変型「ら、り、り、る、れ、れ」に「な」が付いただけと覚えましょう。
連用形の「に」も忘れないように覚えましょう。
ナリ活用形容動詞「あわれなり」を例に実際の活用を見てみましょう。
「なり」の部分が文脈に合わせて活用表のように変化します。
訳:どれほど面白いだろう。
訳:しみじみと心にしみた人の手紙。
訳:しみじみと情趣が深い。
訳:ミノムシはたいそう趣が深い。
訳:しみじみとお思いになって、
訳:お手紙がとてもしみじみと感慨深いので、
タリ活用
タリ活用はラ変型活用をします。
ラ変型「ら、り、り、る、れ、れ」に「た」が付いただけと覚えましょう。
連用形の「と」も忘れないように覚えましょう。
3、識別
形容動詞で入試に出るポイントが識別です。
ここはほんとによく出ますし、読解にも直結します。
覚えるべき識別は「なり」の識別、「に」の識別、「たり」の識別です。
では、1つずつ解説していきます。
「なり」の識別
古文で「なり」を見たら重要なことが「なり」の識別です。
どういうことかと言うと古文には様々な「なり」があります。
ナリ活用形容動詞のほかに断定の助動詞「なり」、推定の助動詞「なり」、動詞の「なり」
があります。
ですのでよく問題になるわけです。
「なり」の識別についてはこちらの記事で解説しています。
ここではナリ活用形容動詞の「なり」を見分ける方法に絞って紹介します。
ナリ活用形容動詞の見つけ方
「あらはなり」「あてなり」「むげなり」
と形容動詞は終止形や連用形が「~なり」になります。
この見分け方は形容動詞の意味さえ分かれば簡単です。
直前に「いと(とても)」を付けて読んでみてください。
いと無下なり
訳:とてもひどい
このように意味が通れば形容動詞になります。
では「男なり」これではどうでしょうか。
いと男なり
訳:とても男だ
とても男だ??
意味が通っていませんね。
つまり「男なり」は形容動詞ではなく、
名詞+断定の「なり」であり、「男である」と訳せばいいことが分かります。
また、かなり使える豆知識として
「やか、らか、げ」+なり
は形容動詞にとても多い形というのがあります。
あざやかなり、細やかなり
明らかなり、安らかなり
をかしげなり、清げなり
「やか、らか、げ」+なり
と来たら形容動詞と覚えておきましょう!
その他の「なり」の識別についてはこちら↓
「に」の識別
「に」にも
ナリ活用形容動詞連用形「に」
断定の助動詞「なり」の連用形「に」
完了の助動詞「ぬ」の連用形「に」
格助詞、接続助詞の「に」
副詞の「に」
と言う風に多くの「に」があるのでほんとによく問題に出ます。
「に」の識別方法完全まとめはこちら↓
ここでは形容動詞の「に」を見分ける方法を紹介します。
形容動詞連用形「に」の見分け方
形容動詞連用形は「いたづらに」など語尾に「に」が出現します。
形容動詞の「に」の識別ですが基本的な形容動詞は暗記してしまうことをお勧めします。
例えば「いたずらに」と出てきても元の形「いたずらなり」を覚えていれば、「これは形容動詞だ」と気付けますからね。
語彙を増やしておけば知らない形容動詞が出てきても気づくことができるようになります。
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また、ここでもかなり使える豆知識として
「やか、らか、げ」+なり
は形容動詞にとても多い形というのがあります。
あざやかなり、細やかなり
明らかなり、安らかなり
をかしげなり、清げなり
ですので、
「やか、らか、げ」+に
の「に」は形容動詞の「に」と覚えておきましょう!
その他の「に」の識別はこちら↓
「たり」の識別
古文においては3つの「たり」を見分ける必要があります。
3つの「たり」とは
1. 完了の助動詞「たり」
2. 断定の助動詞「たり」
3. 形容動詞「タリ」活用
です。
「たり」の識別についてはこちらの記事で解説しています。
ここではタリ活用形容動詞の「たり」を見分ける方法を紹介します。
々、然、乎+「たり」は形容動詞
タリ活用の形容動詞はすべて漢文由来の形容動詞であり、形が決まっています。
タリ活用形容動詞はほとんどが
「~々たり」「~然たり」「~乎たり」
の形をしています。
索々たり
満々たり
悠々たり
厳然たり
騒然たり
断乎たり
など
「~々たり」「~然たり」「~乎たり」
ときたら、タリ活用形容動詞と覚えておきましょう!
その他の「たり」の識別についてはこちら↓
まとめ
今回は形容動詞についてまとめました。
形容動詩は再序盤に習い、古文の基盤をなします。
意味を問う問題から、助動詞の識別問題まで様々なところで形容詞の知識を使います。
ぜひ早いうちに完璧にしてください!
形容動詞で重要なのは
・活用はナリ活用とタリ活用の2種類
・どちらもラ変型
・「なり」「に」「たり」の識別
でした。
この記事ですべてを網羅していますので、しっかり復習して身に着けてくださいね!
確実に身に着けるには実際に古文を読んでみるのが一番です。
記憶が新しいうちにやってみてくださいね。
「明日やろうは…」でしたね!
では、また!
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