敬語は食わず嫌いな受験生がほんとに多い!
敬語ができるとなんかいいことあるの?
こんな感じで敬語に手を付けない受験生がほとんどです。
しかし、「本当は簡単で正しく理解すれば読解をめっちゃ楽にしてくれる」
ということを学校で教わらないだけなんです。
この記事では敬語の覚え方のコツ、どうやって読解に役立てるのかを丁寧に解説します。
敬語のコツはたったの2つです。
この記事で敬語をマスターしましょう!
目次
コツ①古文敬語の覚え方
まずは、古文敬語の暗記のコツを紹介します。
と、その前にやってほしくない暗記の方法があります。
それは、敬語とその意味をセットで覚えようとすることです。
例えば、
【御覧ず】は「おっしゃる」、【申す】は「申し上げる」という風に訳をそのまま覚えようとすることです。
なぜこの覚え方はおすすめしないかと言うと高校生は普段から敬語をあまり使わないので忘れやすいからです。
では、どのように敬語を覚えればいいのかと言うと…
「元の動詞」
「敬語の種類」
これをセットで覚えてください。
例えば
【御覧ず】だったら「見る」の「尊敬語」です。
【申す】だったら「言う」の「謙譲語」です。
こんな感じで一つの敬語に対して「元の動詞」「敬語の種類は何か」の二つをセットで覚えてください。訳ではなく元の動詞で覚えることで何倍も覚えやすくなります。
そして、訳はどうするのかと言うと
尊敬語だったら元の動詞に「お~になる・~なさる」を付ける
謙譲語だったら元の動詞に「~申し上げる」を付ける
丁寧語だったら元の動詞に「~です・~ます」を付ける
これで、正しい敬語の訳になります。
例えば【御覧ず】は 「見る」の「尊敬語」なので「見なさる」です。
単語帳には「ご覧になる」と書いてありますが「見なさる」でも大丈夫です。
それでは、何を覚えればいいのかが分かったところで敬語暗記を助ける語呂を紹介しましょう!
尊敬語~サザエさんop~
アニメ「サザエさん」のOPのリズムで歌って覚えましょう!
「あり」「おり」「行く」「来」は【おはす】【おはします】
(おさかなくわえたどらねこお追っかけて)
「与ふ」の尊敬【たまふ】【たぶ】【たまはす】
(裸足でかけてく愉快なサザエさん)
「言ふ」の尊敬【おほす】【のたまふ】
(みんなが笑ってる お日様も笑ってる)
「聞く」の尊敬【きこす】【きこしめす】
(ルールルルッルー 今日もいい天気)
2番(1番と同じリズム)
「食う」「飲む」「乗る」「着る」【まいる】【たてまつる】
「食う」「飲む」「乗る」「着る」「呼ぶ」の尊敬【めす】
「思う」の尊敬【おぼす】【おぼしめす】
「寝」の尊敬【おほとのごもる】
重要な尊敬語が網羅されています。
毎日口ずさんで覚えよう!
謙譲語~水戸黄門op~
水戸黄門のOPで歌って覚えましょう!
「言ふ」は【申す】と【きこゆ】【きこえさす】
(人生楽ありゃ苦もあるさ)
帝に【奏す】皇后【啓す】
(涙の後には虹も出る)
「聞くの」謙譲【うけたまはる】
(歩いてゆくんだしっかりと)
「す」の謙譲【つかまつる】
(自分の道を踏みしめて)
2番(1番と同じリズム)
「行く」「来」は【まいる】【まうづ】【まかる】【まかづ】
「与ふ」の謙譲【まゐらす】【たてまつる】
「おり」の謙譲【侍り】【さぶらふ】
「受る」の謙譲【たまはる】
【奏す】【啓す】はどちらも「言う」の謙譲語です。
それぞれ帝、皇后にのみ使う特殊な敬語です。
【まいる】【まうづ】は「参上する」
【まかる】【まかづ】は「退出する」と訳しましょう。
重要な謙譲語が網羅されています。
毎日口ずさんで覚えよう!
丁寧語
丁寧語は【はべり】【さぶらふ】【さうらふ】の3つを覚えておけば大丈夫です。
いま、パッと覚えちゃいましょう!
3つとも「あり」「おり」の敬語形です。
訳し方は「(人が)おります」「(物が)あります」です。
コツ②敬語で主語を見分けろ!
「なんの敬語形か」は訳すときに必要そうだけど、「敬語の種類」も覚えないとだめなの?
なんかめんどくさいな~
「敬語の種類」は古文を読む上で死ぬほど大事だぞ!
春日で言うと「トゥース!」くらい大事だ!(?)
このサイトでは何度も言っていますが
古文では「主語の省略」がよくあります。
そして古文が読めない、解釈を間違ってしまうという人の原因の8割が「主語が分かっていない」ということなのです。
ここが古文が読めるようになる大きなヒントですのでよ~く覚えておいてくださいね!
そして、敬語は省略された主語を正しく補う最大の鍵なのです。
↓敬語で主語が分かるようになる記事はこちら
本動詞と補助動詞の違い
ここはオマケ程度ですが意外とつまずいてしまう人もいるみたいなので解説します。
本動詞とは
本動詞とは1語で敬語を表す単語のことです。
「見る」の尊敬語【御覧ず】や「言う」の尊敬語【のたまふ】などがそうです。
本動詞を使えばそれ1語で「見る」の尊敬語、「言う」の尊敬語が表せます。
しかし、すべての動詞に敬語形があるわけではありません。
例えば「泣く」に敬語形はありません。
では、「泣く」を敬語で表現したいときはどうするのでしょうか?
そんな時に使うのが補助動詞です。
補助動詞とは
補助動詞とは敬語形がない動詞の後ろに付き敬語の意味を加えます。
「泣く」を尊敬語で表現したいときは尊敬の補助動詞【給ふ】を後ろに付け
「泣き給ふ」
これで「泣く」の尊敬語を表現します。
訳は「お泣きになる」です。
本動詞と補助動詞の見分け方
見分け方はとっても簡単で1語で使われているか他の動詞に後ろに付いているかです。
他の動詞の後ろに付いていたら100%補助動詞になりますので注意してください。
まとめ
・意味と種類
・敬語から主語を特定
ここまで、お疲れ様でした。
敬語は古文を読解の3分の1を占めるといわれるほど重要な要素です。
逆に言えば敬語を味方に付ければ古文読解の難易度は激減します。
敬語の理解はこの記事に書いたことが全てです。
この記事を何度も読み返して古文敬語をマスターしてください!
では、また!
敬語ってなんか難しそう、、、