【古文】二重敬語とは?訳し方は?例文で分かりやすく解説!

どうも、あっしーです。

古文では敬語が非常に重要なのですが、その中に二重敬語というものがあります。

二重敬語とは、尊敬語を2つ重ねて使い高い敬意を表す敬語です。

 

この記事では、二重敬語とは、最高敬語とは、二重敬語の訳し方、よく使われる二重敬語、読解への活かし方について分かりやすく解説しました。

 

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二重敬語とは

二重敬語とは、その名の通り「敬語を二つ重ねた、より敬意の高い敬語」のことです。

 

もっと分かりやすく解説します。実際に二重敬語が出来上がる過程を見てみましょう。

 

例えば、

「古文を勉強して、」

この文章に尊敬の補助動詞「給ふ」をつけて、尊敬語にすると

(訳:古文を勉強しなさって、)

さらに敬意を高めたかったら、尊敬の助動詞「さす」をつけて、

(訳:古文を勉強しなさって、)

になります。(古文を勉強したからって、威張っちゃだめですよ。)

 

このように尊敬の「さす」と「給ふ」を2つ重ねて、敬語の意味を2倍にする

これを二重敬語と言います。

よく使われる二重敬語の例

先ほどの例では尊敬の助動詞「さす」と尊敬の補助動詞「給ふ」で二重尊敬を作りましたが、二重尊敬は他にもあります。

尊敬の助動詞「す・さす・しむ」+尊敬の補助動詞「給ふ」

例文

猫を御ふところに入れさせ 給ひて、

訳:猫をふところにお入れになって、

尊敬語+尊敬の補助動詞「給ふ」

例文

火をつけて燃やすべきよし仰せ 給ふ

訳:火をつけて燃やしなさいと言いなさる(命令なさる)。

尊敬語+尊敬の助動詞「る・らる」

例文

御涙にくもりつつ、月の光もおぼろにぞ御覧ぜ られける。

訳:御涙でぼやけて、月の光もかすんでご覧になっていた。

最高敬語とは

二重敬語の仲間に最高敬語というものがあります。

最高敬語とは、先ほど紹介した二重敬語が一語化し1つの敬語として使われるようになった敬語のことです。

 

例えば尊敬語の「聞こす」と「召す」が一体化し「聞し召す」になったものです。

 

最高敬語例文
世に似ずめでたきことを、帝聞し召して、

訳:世に類がないほど素晴らしいことを、帝がお聞きになって、

これらの最高敬語は他の普通の尊敬語よりも敬意が強く、天皇や皇后など最高の位に人の動作に使われます。

 

また、一語化していないただの二重敬語も天皇や皇后など位の高い人に使われた場合に、最高位の人に使われた敬語という意味で最高敬語と呼ぶこともあります。

二重敬語の訳し方

二重敬語(最高敬語)は尊敬語を2つ重ねて敬意を高めますが、訳の中では1つ分の尊敬語を訳せば大丈夫です。

 

「~しなさり なさる」だとおかしな文になっちゃいますからね。

 

「~なさる」や「お~になる」と普通の尊敬語と同じように訳せば十分です。

例文
猫を御ふところに入れさせ 給ひて、

訳:猫をふところにお入れになって、

例文
御涙にくもりつつ、月の光もおぼろにぞ御覧ぜ られける。

訳:御涙でぼやけて、月の光もかすんでご覧になっていた。

二重敬語の読解への活かし方

ここまで、二重敬語とはどういうものか、どのように訳すのかを解説しましたが、最後にどのように読解に活かしていくのかを紹介します。

 

実は二重敬語は古文を読む上で非常に役に立つのです。

 

例えばこの文章を読んでみてください。

 

まとめ

今回は二重敬語についてまとめました。

二重敬語まとめ
・二重敬語とは尊敬語を2つ重ねて敬意を強めた敬語のこと

・訳は「~なさる」「お~になる」でOK

・主語特定にも使える

が重要でした。

 

二重敬語は共通テストレベルでは絶対知っておきたい内容ですので、よく復習しておきましょう。

 

では、また!

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