どうも、あっしーです。
古文にはたくさんの「なむ」という単語があり、識別しろという問題もよく出題されます。
「なむ」には
- 係助詞の「なむ」
- 終助詞の「なむ」
- 完了の「な」+推量の「む」
- ナ変活用動詞の未然形+推量の「む」
の4つがあります。
主にこの4つが、古文に頻出の「なむ」です。
(実はこれ以外にもありますが、入試で問われるのは基本的にこの4つです。)
これらの「なむ」は、識別問題によく出ますし、それぞれ異なる意味を持っていますから、意味と見分け方をしっかり覚える必要があります。
この記事では「なむ」の識別法、それぞれの「なむ」の意味を丁寧に解説していきます。
それでは一つずつ解説していきましょう!
係助詞の「なむ」の識別
係助詞の「なむ」は係助詞です。
つまり、係り結びが起き、文末が連体形になります。
「なむ」が使われた文末を見て、連体形になっていたら係助詞の「なむ」と判断しましょう。
また、係助詞「なむ」は特に意味を持ちません。
なので、文章を訳すときは無視してもいい語です。
訳:橋を八つ渡していたことから、八つ橋と言うのだった。
・意味はないので訳すときは無視でOK
▼係り結びについて詳しくはこちら▼
終助詞の「なむ」の識別
終助詞の「なむ」はその名の通り終助詞です。
つまり、文末に置かれる助詞です。
さらに、終助詞「なむ」は未然形接続です。
4の「なむ」の中で未然形接続のはこの終助詞「なむ」だけです。
なので、文末に「なむ」が置かれて文章が終わっていたり、未然形に接続する「なむ」であれば終助詞の「なむ」と判断しましょう。
また、終助詞「なむ」は他者への願望「~してほしい」という意味があります。
終助詞「なむ」この願望を訳し忘れないように注意してください。
訳:早く梅が咲いてほしい
・意味は「~してほしい」
完了の「な」+推量の「む」の識別
完了の助動詞「ぬ」の未然形の「な」+推量の助動詞「む」の2語で「なむ」を形成するパターンです。
この、「なむ」は完了の助動詞「ぬ」が連用形接続であることから見分けることができます。
連用形に接続する「なむ」であれば、完了の「な」+推量の「む」と判断しましょう。
また、完了の助動詞「ぬ」を完了と取るか強意と取るか、推量の「む」を意志と取るか推量でとるか適当でとるかなど6パターンの訳し方が考えられます。
下にまとめておきます。
この中のどれかで訳すことになります。どれで訳すかは文脈で判断しましょう。
体感、「強意+推量」「強意+意志」が多いです。
訳:きっと髪もすばらしくなるだろう。
・訳し方は複数あるので文脈で判断
ナ変動詞の未然形+推量の「む」の識別
これはナ変活用動詞の未然形「~な」+推量の助動詞「む」の2語で「なむ」を形成するパターンです。
これは、入試に登場するナ変活用動詞は「死ぬ」「往ぬ(去ぬ)」の2語だけですから、これに推量の「む」が付いたパターン
「死なむ」「往なむ(去なむ)」を覚えておけばOKです。
訳:あなたと一緒に死のう。
さて、ここまで4つの「なむ」と識別法を解説しましたが、冒頭で言ったように「なむ」は他にも存在します。
実は動詞の「なむ」というのが存在します。
これは「並む」つまり「並ぶ、並べる」という意味です。
他にも助動詞1語で「なむ」、名詞の「なむ(南無)」なんかがあります。入試で出てくることはありませんので覚える必要はりませんけどね。
昔の人はどれだけ「なむなむ」言ってたのでしょうか。
まとめ
「なむ」の識別法をまとめると
・終助詞「なむ」は文末にあり、未然形接続
・完了の「な」+推量の「む」は連用形接続
・ナ変動詞の未然形+推量の「む」は「死なむ」「往なむ(去なむ)」
でした。
「なむ」の識別はよく問われますし、問われなくてもしっかり見分けて正確に訳す必要があります。
この記事を何度も見て、識別できるように、そして正確に訳せるようにしておいてください!
では、また!
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