どうも、おやぶん・あっしーです。
この記事では古文の格助詞「の」と「が」の意味と訳し方を丁寧に解説していきます。
格助詞の「の」「が」は古文ではよく使われますし、現代にない意味もありますからぜひ訳せるようになりたい助詞の一つです。
ポイントは、古文の「の」と「が」には区別がないということです。
どういうことかと言うと古文の「の」には現代の「が」の意味もありますし、古文の「が」も現代の「の」の意味もあるということです。
それでは格助詞「の」と「が」の意味と用法を一つずつ見ていきましょう。
目次
格助詞「の」の意味
格助詞の「の」には主格、連体修飾格、同格、体言の代用の4つの意味があります。
古文を読むときには4つのうちのどれで訳すかを判断して訳すことになります。
主格「・・・が」
訳:月が出たような夜は、
格助詞「の」には主格(主語)を表す用法があります。
この用法は現代にはありません。
古文を読んでいて「の」が「が」と訳せるときは主格の「の」として訳しましょう。
連体修飾格「・・・の」
訳:道理のある人の人を見る目は、少しも間違う所があるはずがない。
この用法は現代でも普通に使いますよね。
誰のものかを表す「の」です。
古文を読んでいて「の」がそのまま「の」と訳せるときは連体修飾格の「の」としてそのまま訳して大丈夫です。
同格「・・・で」
訳:白い鳥で、くちばしと脚が赤い、鴫くらいの大きさの鳥が、
この用法も現代にはありません。
そして入試でよく問われるの用法ですので詳しく解説しましょう。
「の」が同格の用法になるときはこのようなときです。
このようなときは「の」を「で」と訳し、最後に省略されている名詞を補って読みましょう。
体言の代用「・・・のもの」
訳:草の花は撫子が良い。大和のもの(大和の花)もとても素晴らしい。
この用法は現代にもあるので大丈夫かと思います。
現代で「これは私の本です。」を「これは私のです」というのと同じ用法です。
訳すときは省略された名詞が何なのかを補うといいです。(例文なら花)
格助詞「が」の意味
格助詞の「が」には主格、連体修飾格、同格、体言の代用の4つの意味があります。
そうです。格助詞「の」と全く同じ意味です。
古文では「の」と「が」の区別がないというのはこういうことです。
主格「・・・が」
訳:雀の子を犬君が逃がしてしまった
この用法は現代でも普通に使いますよね。
古文を読んでいて「が」がそのまま「が」と訳せるときは主格の「が」としてそのまま訳して大丈夫です。
連体修飾格「・・・の」
訳:軒近く梅の枝に、うぐいすが、決まって午前10時頃に来て、
格助詞「が」には連体修飾格を表す用法があります。
この用法は現代にはありません。
古文を読んでいて「が」が「の」と訳せるときは連体修飾格の「が」として訳しましょう。
同格「・・・で」
それほど高貴な身分ではない方で、とりわけご寵愛を受けていらっしゃる方がいた。
この用法も現代にはありません。
そして入試でよく問われる用法です。
詳しい説明は同格の「の」と同じです。
体言の代用「・・・のもの」
訳:この歌は、ある人が言うには「柿本人麻呂のもの(の歌)である」
この用法も現代にはありません。
現代の「の」にしかない用法を古文の「が」が持っているのです。
まとめ
・「の」を「が」と訳せるときは「の」と訳し、「が」を「の」と訳せるときは「が」と訳す
・同格はよく問われる
さて、お疲れ様です。
これで、格助詞の「の」「が」はしっかり訳せるようになったと思います。
ポイントは「の」を「が」と訳すこともあるし「が」を「の」と訳すこともあるということです。
では、また!
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