どうも、おやぶん・あっしーです。
古文の終助詞は、文章の最後に付いて、その文章に意味を加える語です。
助動詞のように頻繁に出てくることはありませんが、それでも古文を読む上では必ず覚える必要のある語になります。
この記事では、終助詞の覚え方、用法、訳し方をすべてまとめました。
目次
終助詞の覚え方
終助詞は「な、そ、ばや、しが、がな、もがな、なむ、な、か、かな、は、ぞ、かし」の13個があり、どれも現代にはない言葉です。ですので、全部しっかり意味を暗記する必要があります。
(終助詞の接続は読解に関わってくることがあまりないので覚える必要はありません。ただ、終助詞の「なむ」が未然形接続だということは必ず覚えておきましょう。理由は後程説明します。)
しかし、他の助詞や助動詞と違って1つの終助詞に対して1つの意味しかありません。ですので、案外簡単に暗記できてしまいます。
終助詞はざっくり分けて3つの意味しかありません。
「禁止」「願望」「詠嘆・念押し」です。
こう見ると簡単そうでしょ?
それでは、それぞれ用法を丁寧に解説していきます。
終助詞「(な)~そ」「な」の意味
禁止「~(する)な」
訳:川の中で弓を引くな。敵が射たとしても応戦して弓を射るな。
訳:どうして弓を射るのか。射るな、射るな。
「な」は厳しく禁止する、「そ」は穏やかに禁止するという一応の使い分けがあります。
読む上では気にしなくてもいいです。
終助詞「ばや」の意味
自分の願望「~したい」
訳:せめて夢だけでも見たい
「ばや」は願望の中でも自分の願望「~したい」を表します。
終助詞「しが」の意味
自分の願望「~したい」
訳:どうにかしてこのかぐや姫を手に入れたい、妻としたい。
「しが」は「ばや」同様、自分の願望を表します。
また、「しが」は上に強意の「に」や「て」、下に詠嘆の「な」がくっついて
「てしが」「にしが」「しがな」「てしがな」「にしがな」などの形で出て来ることが多くあります。
意味は全て「~したい」です。
終助詞「なむ」の意味
他者への願望「~してほしい」
訳:早く梅が咲いてほしい
「なむ」は願望の中でも他人への願望「~してほしい」を表します。
「なむ」は終助詞だけでなく係助詞の「なむ」や完了の助動詞「な」と推量の助動詞「む」が合わさって「なむ」など複数の「なむ」が存在します。
終助詞の「なむ」を見分ける方法は終助詞の「なむ」は未然形接続だということです。
なので、未然形に付く「なむ」は終助詞の「なむ」だと判断し、しっかり「~してほしい」を訳出するようにしましょう。
▼その他の「なむ」の識別はこちら▼
終助詞「がな」「もがな」の意味
状態の願望「~が(で)あればいいなぁ」
訳:情趣を理解する心があるような友がいればいいなぁ
「がな」「もがな」は願望の中でも状態や事柄への願望「~であればいいなぁ」「~があればいいなぁ」を表します。
一口に「願望」と言っても、自分の願望、他人への願望、状態への願望と3種類の願望がありました。
しっかり区別して覚えましょう。
終助詞「な」「か」「かな」「は」の意味
詠嘆「~だなあ」
訳:絵によく似ているなぁ
訳:その手紙は、殿上人の皆が見てしまったなあ
終助詞「ぞ」「かし」の意味
念押し「~だね」「~だよ」「~なのか」
訳:どうしてこのように言うのか
訳:もう一度起こしてくれよ
より強い念押しで「ぞかし」が使われることがあります。意味は同じです。
まとめ
さて、お疲れ様です。
終助詞は、数は多いですが、意味は少ないので何度もこの記事を見てさらっと覚えてしまいましょう。
特に「禁止」「願望」の終助詞は訳し忘れると全く違った訳になってしまいますから、要暗記です。
では、また!
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