どうも、あっしーです。
助動詞「らむ」は主要助動詞ではありませんが、学んでおくと読解がはかどる必修の助動詞です。
本記事では、「らむ」の基本事項、訳し方、意味の見分け方
助動詞「らむ」についてのすべてを分かりやすく解説していきます。
目次
「らむ」の活用表
推量の助動詞「む」に「ら」が付いただけですね。
「らむ」の接続
「らむ」は終止形接続です。
ただし、ラ変型活用語(ラ変動詞、形容詞、形容動詞、ラ変型助動詞)には連体形に接続します。これは「らむ」が〈u〉音と相性がいいからです。
接続とは↓
「らむ」の訳し方
1、現在推量「今頃は~ているだろう」
現在進行中の事柄への推量を表します。
風吹けば沖つ白波たつた山夜半にや君がひとり超ゆらむ
訳:—-龍田山を、夜中にあなたは一人で越えているだろうか。
2、原因推量「~なのだろう」
出来事の原因や理由の推量を表します。
などや苦しきめを見るらむ
訳:どうしてつらい目を見るのだろう。
3、伝聞「~とかいう」
伝え聞いたことを述べます。
蓬莱といふらむ山にあふやと、
訳:蓬莱とかいう山に出会うかと、
4、婉曲「~ような」
物事をはっきり言わない表現です。
何事思ひ給ふぞ。思すらむこと、何事ぞ
訳:何を考えておいでか。思っておられるようなことは何事か。
「らむ」の意味の見分け方
原因推量
原因推量が使われるのは次の2パターンが多いです。
パターン①(已然形)ば、~らむ
(已然形)ば、~らむ
このパターンの「らむ」は原因推量になります。
「(已然形)ば」の部分が原因や理由を表します。
思いつつ寝ればや人の見えつらむ
訳:思いながら寝たから、あの人を夢で見たのだろうか。
パターン②疑問の副詞を伴う
「なぜ」「どうして」と訳す疑問の副詞「など」「いかで」と一緒に使われる「らむ」は原因推量になります。
やどりせし花橘も枯れなくになどほととぎす声絶えぬらむ
訳:とまっていた橘の木も枯れていないのにどうしてホトトギスの声は絶えてしまったのだろうか。
頻出単語「いかで」の訳し方はこちら↓
伝聞、婉曲
直後に名詞が付く「らむ」(連体形の「らむ」)はほとんどが伝聞・婉曲です。
蓬莱といふらむ山
訳:蓬莱とかいう山
思すらむこと
訳:思うようなこと
・「(已然形)ば、~らむ」は原因推量
・「など」「いかで」など疑問の副詞を伴ったら原因推量
・直後に名詞が来たら伝聞・婉曲
まとめ
さて、お疲れ様です。
今回は現在推量の助動詞「らむ」についてまとめました。
「らむ」で重要なのは
・終止形接続(ラ変には連体形接続)
・4つある意味の見分け
でした。
この記事ですべてを網羅していますので、しっかり復習して身に着けてくださいね!
確実に身に着けるには実際に古文を読んでみる、訳してみるのが一番です。
記憶が新しいうちにやってみてくださいね。
「明日やろうは馬鹿やろう」ですよ!
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