どうも、あっしーです。
打消しの助動詞「ず」は最序盤に習い、古文で一番使われる助動詞の一つです。
この記事では「ず」の基本事項、訳し方、「ぬ」の識別など
助動詞「ず」についてのすべてを分かりやすく解説していきます。
「ず」の活用表
上の段は特殊型ですので、そのまま暗記しましょう。
下の段はラ変型です。ラ変型から自作できるようにしましょう。
穴が開いていますが、穴無しの「ざら、ざり、ざり、ざる、ざれ、ざれ」で覚えても構いません。
活用表の上の段と下の段は明確な使い分けがあります。
下の「ざり」の段は打消しの助動詞の後に別の助動詞が続く場合に使われ、あとに名詞が続いたり、文が終わる場合に上の「ず」の段が使われます。
例文
生けるもの、いづれか歌を詠まざりける
後ろに過去の助動詞「けり」があるので打消しの助動詞は「ざり」が使われます。
京には見えぬ鳥なれば、みな人見知らず
後ろに名詞が続いたり、文が終わる場合、打消しの助動詞は「ず、ぬ、ね」が使われます。
「ず」の接続
「ず」は未然形接続です。
つまり、「ず」の前に活用のある語(動詞、形容詞、形容動詞、助動詞)が来たらその活用は必ず未然形になります。
接続とは↓
「ず」の意味
打消し「~ない」
うち消し(否定)を表します。
京には見えぬ鳥なれば、みな人見知らず
訳:都では見かけない鳥なので、誰も見知っていない。
打消し?完了?「ぬ」の識別
打消しの助動詞で注意するべきことは「ぬ」の識別です。
打消しの助動詞「ず」の連体形と
完了の助動詞「ぬ」の終止形はどちらも「ぬ」です。
ここはしっかり見分けなければ訳が全く違ってしまいます。
打消しの「ぬ」と完了の「ぬ」の見分けポイントは2つあります。
活用形と接続です。
「ぬ」が連体形→打消し
「ぬ」が終止形→完了
未然形接続→打消し
連用形接続→完了
接続で識別する読解法はこちら↓
この2つに着目すれば見分けられないことはほとんどありません。
実際に見てみましょう。
練習問題
下線部の助動詞の意味を答えよ
①風立ちぬ
②すべて腹立たぬ人は無き事なり
③「そよそよと音立てて、人過ぎぬなり。」
①は接続で判断します。
「風立ちぬ」これは「立ち」が連用形ですので、連用形接続の完了の「ぬ」であることが分かります。
②は活用形で判断します。
②は名詞の「人」が後ろにありますのでこの「ぬ」は連体形であることが分かります。
連体形の「ぬ」は打消しの「ぬ」でした。
③は接続で判断します。
③番は「なり」の知識が必要になります。
文中に「音」という単語がありますのでこの「なり」は伝聞の「なり」であると考えます。
伝聞の「なり」は終止形接続ですので、この「ぬ」は完了。
意味も『完了』です。
「なり」の完全まとめはこちら↓
①風が吹いた
②腹が立ったことがない人はいない
③そよそよと音を立てて、人が通りすぎたようだ
まとめ
さて、お疲れ様です。
今回は、打消しの助動詞「ず」についてまとめました。
重要なのは
・活用の型が2つある
・未然形接続
・完了の「ぬ」との識別
の3つでした。
ここで得た知識をぜひ実際に古文を読んで見ることで確認してみてください。
さあ知識が新しいうちに!
「明日やろうは馬鹿野郎」ですよ!
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