推量の助動詞「む」「むず」の意味覚え方と見分け方

「む」「むず」は助動詞のエースと言っていいほど重要な助動詞です!

助動詞「む」「むず」は頻出のだし意味がたくさんあります。

なので問題でよく聞かれるし読解においてとても重要なわけです。

この記事では訳し方、意味の見分け方など助動詞「む」「むず」の

すべてをまとめました。

さあ、「む」「むず」をマスターしましょう!

 

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活用表

注意
「む」ばかりに気を張っていると「むず」を忘れがちです。
何度「むず」に背中を刺されたことか…

「むず」は「む」と全く同じ意味を持つ助動詞です。

打消しの意味は含んでいないので注意!!

以下「むず」は省略しますが訳し方、意味の判別は「む」と同じです。

接続

「む」は未然形接続です。

つまり、「む」の前に活用のある語(動詞、形容詞、形容動詞、助動詞)が来たらその活用は必ず未然形になります。

これもかなり重要ですよ~

助動詞「む」の意味は6つ

意味は6つあり「推量」「意志」「適当」「勧誘」「婉曲」「仮定」です。

頭文字と取って「スイカかえて」と覚えましょう!

よく見るのは「推量」「意志」その次に「婉曲」って感じでしょうか。

意味が6つもありますから意味を判別し正確に訳すことが重要になります。

では訳し方、意味の見分け方を1つずつ見ていきましょう!

訳し方

①推量「~だろう」

「推量」は「意志」と並んで1番使われる用法です。

現実していない事柄、不確かな事柄への推量を表します。

例文

つれづれわぶる人は、いかなる心なら

訳:することもなく退屈を嫌がる人は、どういう気持ちなのだろう

②意志「~(し)よう」

「意志」は「推量」と並んで1番使われる用法です。

意志や希望を表します。

例文

いとおかしげなる猫なり。飼は

訳:とてもかわいい猫だ。飼おう

③適当「~(する)のがよい」

たまに見る用法です。

そうすることが適しているという判断を表します。

例文

黒き雲いできぬ。御船返して

訳:黒い雲が出てきた。船を返したほうがいいだろう

④勧誘「~しませんか」

ほとんど見ない表現です。
実は僕も実際の問題で見たことがないくらいです。

相手に物事を進める気持ちを表します。

例文

翁申さむこと、聞き給いて

訳みつる:翁が申すようなことをお聞きくださいませんか

⑤婉曲「~ような」

意外とよく使われます。
「推量」「意志」の次によく見る用法です。

物事をはっきり言わない表現です。

例文

翁申さこと、聞き給いてむや

訳:翁が申すようなことをお聞きくださいませんか

⑥仮定「~としたら」

何かを仮定します。
英語でいう「if」ですね。

例文

三方に火をかけ、一方より攻めんずる

訳:三方に火を放ち、一方から攻めたとしたら

「む」の意味の見分け方①

「む」が使われている文章の主語と「む」の意味には次にような関係があります。

1人称 2人称 3人称
意志 適当 推量

1人称なら「意志」、2人称なら「適当」、3人称なら「推量」です。

やっぱり、「推量」と「意志」の使用率が多いです。

例文1

つれづれわぶる人は、いかなる心ならん

訳:することもなく退屈を嫌がる人は、どういう気持ちなのだろう

こちらの文章の主語は「つれづれわぶる人」つまり3称ですから推量になります。

 

例文2

いとおかしげなる猫なり。飼はむ

訳:とてもかわいい猫だ。飼おう

猫を飼うのは自分、つまり1人称ですので意志になります。

「む」の意味の見分け方②

連体形の「む」はほとんどが「婉曲」か「仮定」のどちらかになります。

(ただし、係り結びの結びとして連体形になっている場合は除く。)

体感「婉曲」のほうがよく使われている気がします。

連体形の「む」は下に体言や助詞「に・は・も」が来ることが多いです。

例文

翁申さむこと、聞き給いてむや

訳:翁が申すようなことをお聞きくださいませんか

補足

なぜ、助詞「に・は・も」の上の「む」が連体形なの?

という疑問があるかもしれません。

これは「む」と助詞の間に元々あった体言が省略されたからです。

「もの」や「こと」などのあたりまえの体言は省略される傾向があります。

「む」の意味の見分け方③

強意の係助詞「こそ」や強意の助動詞「ぬ」「つ」で強められた「む」は適当が多いです。

つまり「~なむ」「~てむ」「…こそ~め」と来たら適当の可能性があります。

「難点こそ目」と覚えましょう!

例文

黒き雲いできぬ。御船返してむ

訳:黒い雲が出てきた。船を返したほうがいいだろう

まとめ

さて、お疲れ様です。

この記事で助動詞「む」「むず」については説明しきれたと思います。

この記事を読んでわからないことがあればどんどん質問してください!
必ず返信します!!

助動詞「む」「むず」は読解にも絡む重要な助動詞ですので何度も復習して訳を落とさないようにしましょう!

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