「に」の識別 パターンは全部で6つ!すべてまとめてみた【練習問題あり】

どうも、あっしーです。

今回は「に」の識別全パターンまとめ、解説しました。

助動詞の「に」はよく問われるし、

助詞の「に」は訳出できると読解力が格段に上がります。

「に」の識別は全部で6パターンです。

この記事でマスターしましょう!

 

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断定の助動詞「なり」の連用形「に」

断定「なり」が連用形「に」の形で出てくることは実は次の2パターンしかありません。

パターン①

「に」の真下もしくは23語下に
「あり」「はべり」「おはす」が来て、
かつ「に」自体が「で」と訳せるとき。

補足

「はべり」は「あり」の丁寧語

「おはす」は「あり」の尊敬語

例文
その人は、わが兄やあらむ

訳:その人は、私の兄あるだろうか。

に+助詞+あり このパターンの「に」ほぼ断定です。

 

パターン②

「にて」「にして」の形で使われ、
かつ「であって」と訳せるとき。

例文
その人はわが兄て、おやぶんと言う者なり

訳:その人は私の兄あって、おやぶんと言う者である。

 

断定の「なり」の連用形「に」が現れるのはこの2パターだけです。

しっかり覚えましょう!

完了の助動詞「ぬ」の連用形「に」

完了「ぬ」の連用形「に」は連用形接続です。

連用形接続の「に」はこれしかありませんので、接続で判断しましょう。

 

例文

心地惑いけり

訳:心が乱れてしまった

「惑い」は「惑ふ」の連用形ですね!

また、完了の「ぬ」は過去や完了の助動詞を伴って「にたり」「にけり」「にき」「にけむ」の形で現れることがとても多いです。

 

完了の「ぬ」といえば

『完了』なのか?『強意』なのか?の判断も重要になります。

『完了』『強意』の識別はこちら↓

完了の助動詞「つ」「ぬ」の識別、訳し方全てまとめてみた【練習問題あり】

2020年3月8日

 

 

ここからは少しだけレベルアップします。

古文初心者の方は上の断定の「に」なのか完了の「に」なのか、またどちらでもないのか。

ここまでをしっかりできるようになってくださいね!

 

どちらでもなかった場合は

さらなる深みへ

・格助詞の「に」

・接続助詞の「に」

・形容動詞連用形の「に」

・副詞の「に」

この4つに分類できます。

格助詞の「に」と接続助詞の「に」は訳に直結しますので、古文を正確に訳して読むには重要な識別になります。

形容動詞連用形の「に」

形容動詞連用形は「いたづらに」など語尾に「に」が出現します。

形容動詞の「に」の識別ですが基本的な形容動詞は暗記してしまうことをお勧めします。

例えば「いたずらに」と出てきても元の形「いたずらなり」を覚えていれば、「これは形容動詞だ」と気付けますからね。

語彙を増やしておけば知らない形容動詞が出てきても気づくことができるようになります。

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2020年3月7日

副詞の「に」

副詞の中には「げに」など「に」で終わるものがあります。

しかし、このタイプで高校古文に登場する副詞は限られています。

「に」で終わる副詞

「げに(なるほど)」

「よに(非常に)」

「さらに(まったく)」

「さすがに(やはり)」

「いかに」

この つだけ覚えておけば大丈夫です。

「いかに」の訳し方は3つ

訳し方マスター講座はこちら↓

【古文頻出】「いかで」訳し方解説 意味は疑問、反語、願望の3つ

2020年2月21日

これらが出てきたら『「に」は副詞の一部だから訳はいらない!』と判断できるようにしておいてください。

格助詞・接続助詞の「に」

助動詞でも形容動詞でも副詞でもなければ助詞の「に」になります。

助詞の「に」は助動詞同様訳に直結する重要なところですので、古文に慣れてきたらぜひ識別できるようになっておきたいところ!

助詞の「に」は2つあり、

現代でも使われる格助詞の「に」

現代では使われなくなった接続助詞の「に」のどちらかになります。

この2つの識別は意外に簡単です。

格助詞の「に」

この「に」は現役バリバリの「に」なります。

つまり、「に」を「に」のまま訳しても問題なく意味が通ります。

「に」をそのまま訳して意味が通っていれば格助詞の「に」になります。

 

ラベル名

戌の時門出す。

訳:午後8時頃出発する

平安コソコソ話
現在の日本では1日を1時間を一区切りとし24時制の時計で時刻を測りますが、古代中世の日本では1日を2時間を一区切りとし12つに分けて時刻を決めていました。

午前2時を丑三つ時と言ったり、昼の12時を正午、それより前を午前、後を午後というのもここに由来があります。

昔と今のつながりを知ると面白いよね!

 

また、格助詞の「に」は体言・連体形接続であることも覚えておくと便利です。

接続助詞「に」

こちらの「に」は使い勝手が悪かったのか現代語には残っていません。

つまり「に」のまま訳してみてうまく繋がらなかった場合接続助詞の「に」になります。

接続助詞「に」の訳し方は3通りあります。

①~すると

単純接続というやつです。

例文

門に入る、月あかければ、いとよくありさま見ゆ。

訳:門を入る、月が明るいので、とてもよく様子が見える

②~するので

原因・理由を表します。

例文

おそろしう泣きののしる、みな人おきなどしぬなり。

訳:恐ろしい声で、なき大騒ぎしたので、みな起きるなどしてしまったようだ

③~するのに

逆接を表します。

例文

神無月つごもりなる、もみじ散らでさかりなり

訳:十月の月末であるのに、もみじは散らずに見ごろである

 

接続助詞「に」の訳は文脈を読み取って3つのうち適切なもので訳す必要があります。

また、接続助詞「に」も格助詞同様、体言・連体形接続です。

練習問題

最後に識別問題を解いてみましょう。

この記事を全部読めば「に」の識別は完答できます!

 

まとめ

さて、お疲れ様です。

今回は「に」の識別についてまとめました。

「に」は似た語が多く問題が作りやすいため、よく問われる重要語です。

まず初心者は『断定』と『完了』の「に」がパッとわかるようになってください。

ここは、よく問題になります。

慣れてきたら助詞の「に」にも着目しましょう!

助詞が訳出できるようになると読解がスラスラ進むようになりますよ!

では、また!

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